60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

53才、スパークだ!


誕生日になってしまった。
小学生の時分はそれなりに楽しかった記憶もあるのだが
十代でそうした感覚はまったくなくなった。
奨励会員であった頃、誕生日が来るたびに
プロ棋士になれないかもしれないという悪夢が
目の前につきつけられていたからだ。
満23歳の誕生日までに初段になれなければ、
満26歳の誕生日を含むリーグ終了までに四段になれなければ
三段リーグで勝ち越し続けても、四段に勝ち抜けられないと
満29歳のリーグ終了時で退会…。プロへの道は断たれる。
門松は冥土への一里塚、めでたくもあり、めでたくもなし
という言い方があるが、当時の私にとって誕生日は
地獄(何者にもなれなかった自分)への一里塚かもしれず、
めでたいどころの騒ぎではなかった。


というのは、まったくのウソです。
(昔は初段20、四段25が年齢制限だったとか。
というか、私たちの世代だとまだ制限はなかったよう)


でも、リアルに53になってしまいました〜
そろそろ本気で老後のこと、終活のことを考えざるをえず
の時期になってしまいました。とりあえず老後のボケ防止に
将棋でもやってみようかなぁ、という気になってます。
昨日から読んでいる
先崎学『まわり将棋は技術だ』文藝春秋、2003
先崎学『山手線内回りのゲリラ』日本将棋連盟、2007
の影響もあるのですが、最近の将棋ソフトの発展のおかげです。
もちろん、電王戦に出てくるようなとんでもないやつではなく
ごく普通の市販のだったり、ネット上で無料でできるのとか。
CPU相手なので気を使わなくていいし…
(←いや、他人とコミュニケーションとらなくなると
ボケ進行すると、一般的には言われてるんですけど)。
最近始めたのは、前よりも強いけれども「待ったあり」なので
あまり相手の意図を読まなくても、考え込まなくても
とりあえずどんどん指していけばいいし。
(←それでは、あかんがな)
もう、この年なので、なんでも指しこなすなんてこと考えず
いつも同じ戦法で(←頭使ってへんがな)。


でも、リタイアしたら、詰将棋といたり、
棋譜並べたりしながら、縁側で過ごしたいもんだ。
(←いや、家に庭も縁側もないがな)


写真は、庭のない家のため、犬などを飼えず
まりもの「鞠香ちゃん」で我慢している
不憫な子どもたちの勉強机の図。


まぁ、今は将棋ソフトほどほどにして
仕事せんとなぁ(と言いつつ、行き詰るとついつい…)。


しっかし、A級どころかB級1組まで、みんな年下。
谷川会長ですら、年下。
イッコ上の横山剣さんの新譜でも聞きつつがんばろう。


「スパークだ!」クレイジーケンバンド

なりたいものはなんだろ?
僕にもなれるかな?
宇宙飛行士 レーサー オリンピック選手

なりたい自分になれなくても
悩んだあの日を愛せる今が嬉しい

泣いても笑っても 時間は
前にしか進まない だからこの瞬間を
もっと強烈に もっと鮮やかに
「スパークだ! スパークだ!」と
自分を励ました