60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

恵送御礼

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客員研究員をしている関係で、日経広告研究所よりのご恵送。

広告業界の今って、こうなんだなぁ、の一冊。

今日は面談、チャペル、2年・4年ゼミ、面談。

以下は3年ゼミレポートへのコメントです。

 

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 ほぼ締め切りまでに全員から無事提出されました。昔はlunaに全員分をそのまま載せていましたが、今回は裏面のゼミレポート一覧で他の人がどのようなテーマで書いたか、確認しといてください。

 ゼミレポートの作成に当たり、図書館のwebデータベースをそれなりに使いこなしている感じの人もいましたが、皆、さらに業界研究・企業研究のためにも新聞記事・雑誌記事検索は使い慣れておいてください。ネットの検索でそれなりに情報は集まりますが、それは誰でもやることだし、情報の精度や質はいろいろだし、直近のことしかわからない場合も多いかと思います。採用面接の場で、「御社は○○であり…」と言うと、「ネットではそうなってるらしいね(冷笑)」「皆、同じこと言うね(苦笑)」といったリアクションをくらうこともあろうかと思います。一歩踏み込んだ知識・情報を得るために、他の学生との差別化をはかるために、webデータベースを活用してください。学費を取り戻すには、図書館を使い倒すのが最善の手です。さらに卒論作成時には、webデータベースでの論文検索を駆使してほしいものだと思います。

 

レポートの内容としては、メディア(SNS、web動画、テレビ、写真…)、広告・プロパガンダ、エンタテインメント(アイドル、映画、ライブ、K-POP、ミュージカル、スポーツ…)、ファッション・美容などが、まぁ多かったかなぁ。他には、労働・雇用・教育・環境といった問題群や業界研究(エアライン、商社、食品、建設・不動産)など。

現時点ではこのレポートが、卒論のテーマに直接つながるかどうかは???でしょうが、できるだけ自分の経験や興味関心にひきつけておく方が、モチベーションも維持できるし、いざ書くとなった時に書きやすいように思います(柄須賀くんのライブハウスとか、末永さんのミュージカルとか)。

 

以下は、本の紹介です。できるだけ最近のものをあげておきます。概論的には

・ケイン樹里安・上原健太郎編『ふれる社会学北樹出版、2019

・粟谷佳司・太田健二編『表現文化の社会学入門』ミネルヴァ書房、2019

といったテキストや

宇野常寛『若い読者のためのサブカルチャー論講義録』毎日新聞出版、2018

は、上の世代がどんな体験をしてきたか、何をどう考えてるかを知るには適当かと思います。

メディア全般に関しては、

・『情報メディア白書』ダイヤモンド社(各年)

・『日本人の情報行動』東京大学出版会(5年毎)

などが基礎資料として使えると思います。 

テレビ論としては

・松山秀明『テレビ越しの東京史』青土社、2019

太田省一『テレビ社会ニッポン』せりか書房、2019

太田省一さんにはテレビ論・アイドル論の著作が多数あるので、芋づる式に読んでください。

あと、マニアックですが

・渡邉大輔ほか『総中流の始まり:団地と生活時間の戦後史』青弓社、2019

に、1960年代の団地でのテレビ視聴調査のデータがあり、おもしろかったです。他には

・レフ・マノヴィッチほか『インスタグラムと現代視覚文化論』ビー・エヌ・エヌ新社、2018

・辻泰明『インターネット動画メディア論』大学教育出版、2019

三浦展・天笠邦一『露出する女子、覗き見る女子:SNSとアプリに現れる新階層』ちくま新書、2019

・天野彬『SNS変遷史:「いいね!」でつながる社会のゆくえ』イースト新書、2019

・藤代裕之編『ソーシャルメディア論・改訂版:つながりを再設計する』青弓社、2019

SNSに関しては、動きが早すぎて、研究者はフォローできてない感があります。関連する官庁・企業やシンクタンク、とくにメディア環境研究所のホームページなども、適宜参照してください。

アイドル全般に関しては

・香月孝史『「アイドル」の読み方』青弓社、2014

・西兼志『アイドル/メディア論講義』東京大学出版会、2017

・塚田修一ほか『アイドル論の教科書』青弓社、2016

あとは

・金成玟『K-POP:新感覚のメディア』岩波新書、2018

・小山ひとみ『中国新世代:チャイナ・ニュージェネレーション』スモール出版社、2019

これまたマニアックですが

・伊井春樹『宝塚歌劇から東宝へ:小林一三アミューズメントセンター構想』ぺりかん社、2019

オタク(論)については

・『平成オタク30年史』新紀元社、2018

や、もはや古典になると思いますが

東浩紀動物化するポストモダン:オタクから見た日本社会』講談社現代新書、2001

宮台真司ほか編『オタク的想像力のリミット』筑摩書房、2014

ライブハウスに関しては、やはり参考文献にもあがってた『ライブハウス文化論』など。

・宮入恭平『ライブカルチャーの教科書』青弓社、2019

といった近作もあるので、「宮入恭平」で検索かけてください。

広告・プロパガンダに関しては、あまり思いつきませんが

・『広告白書』日経広告研究所(各年)

日経広告研究所編『広告ってすごい!がわかる人気講座vol.2』日経広告研究所、2019

他には、やや事例的には古くなりますが

高木徹『ドキュメント戦争広告代理店:情報操作とボスニア紛争講談社文庫、2005

高木徹『国際メディア情報戦』講談社現代新書、2014

などから読み進めるとよいのでは。ファッションに関しては

・井上雅人『ファッションの哲学』ミネルヴァ書房、2019

・日本記号学会編『転生するモード:デジタルメディア時代のファッション』新曜社、2019

米澤泉『おしゃれ嫌い:私たちがユニクロを選ぶ本当の理由』幻冬舎新書、2019

ファッションに関しては、「米澤泉」でレッツ検索。

その他思いつくままに、豊島・直島は環境問題とともに、最近は以下の件で注目集めてます。

・秋元雄史『直島誕生:過疎化する島で目撃した「現代アートの挑戦」全記録』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2018

・宮本結佳『アートと地域づくりの社会学:直島・大島・越後妻有にみる記憶と創造』昭和堂、2018

写真史・映像史も渋いテーマですが、

・大久保遼『映像のアルケオロジー:視覚理論・工学メディア・映像文化』青弓社、2015

・鳥原学『日本写真史(上・下)』中公新書、2013

ファッションとノスタルジーという話があったので、

・高野光平『昭和ノスタルジー解体:「懐かしさ」はどう作られたのか』晶文社、2018

に「ノスタルジー」概念の検討があったはず。これはメディア史の本でもあり、記憶の社会学という話でもあり。

女性(のライフコース)と労働ということでは

・小林盾・川端健嗣編『変貌する恋愛と結婚:データで読む平成』新曜社、2019

山田陽子『働く人のための感情資本論パワハラメンタルヘルスライフハック社会学青土社、2019

ジェンダー規範にからめたレポートもあったので

・谷本奈穂『美容整形と化粧の社会学新装版:プラスティックな身体』新曜社、2019

教育に関してはよくわからないです。強いてあげれば、大学(教育)の国際化という話では、政府の文教政策に対して批判的な立場からですが

佐藤郁哉編『50年目の「大学解体」20年後の大学再生』京都大学学術出版会、2018

がおもしろかったです。