福間良明さんよりのご恵送。
とにかく、おもしろい。
なんか、いろんなことを思い出す。小5か小6のときの大河ドラマが「国取り物語」で、「尻啖え孫市」など面白がって読んでいた気がする。大河ドラマ内で林隆三が雑賀孫市を演じていて、「天下御免」の流れで好きだったのだと思う。
父親の書棚に、けっこう司馬遼太郎があったが、海音寺潮五郎の方が多かったのかも。その書棚からの最大の影響は、山本周五郎や松本清張、山口瞳、結城昌治あたりだったろうか。筑摩の現代漫画全集も数冊あって、水木しげる、サトウサンペイ…
(そういえば井上靖や石川達三、黒岩重吾の文庫本もかなり網羅的にあったし、今東光・有吉佐和子・田辺聖子なんかもあった。思春期ゆえ野坂昭如「エロ事師たち」・大江健三郎「セブンティーン」なども秘かに読んでた)。
その後、中高生の頃、長編だと「歳月」「俄」「空海の風景」が好きだったが、基本的には司馬遼太郎は短編の名手だと思っていた。
中2のときの国語の教科書に「無名の人」(所郁太郎)がのっていたが、「美濃浪人」など歴史上の脇役を描いた短編が好きだった。
「割って、城を」(古田織部正)とか、「おお、大砲」(高取城)とか、「故郷忘じがたく候」(沈壽官)とか。
今は歴女(かつジャニオタ)と化した娘が「燃えよ剣」など読んでるけど。
そんなこんなで王道の読み手ではなかったが、けっこういろいろなことを思い出す。
中学生の頃だったか、ラジオを聴いていて、横山ノック(たぶん当時国会議員)が、「タレント議員、タレント議員と言われるけど、自分はいろいろ勉強している、司馬遼もほとんど読んでいる」と胸を張っていることに、違和感を覚えた記憶もある。
今から思えば、大衆教養主義ってそういうことだったのかもしれない(よく、知らんけど)。