60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

上京と観覧車



見本到来!


あと、うっかりしていたが、村上かつら『淀川ベルトコンベア・ガール3』読了。
村上さんのブログによると(ttp://katsuramurakami.blog133.fc2.com/)


「裏表紙は、
「関西人の郷愁しか誘わないであろう」、
「同じ関西人でも、世代によってはダサいと感じる」、
あのランドマークを配しております。
(そう思うと通天閣ってすごい。キャラがブレてない。)」


とのこと。上京に関して、村上さんのブログで面白い文章発見!(以下引用)


「Nちゃんは、8年前、うちにアシスタントに来てくれた人。
8年前といえば、まだ関西に住んでいた頃。


彼女は、わたしより先に上京して、
わたしなんかかすったことさえない超メジャー誌での連載を経て、
いまじゃもう、わたしの絵とは差がひらきすぎている。
ちゃんとプロの線。プロの魂。
手伝ってもらうのが恥ずかしいくらい。


上京後、彼女は、
本当に尊敬できる先生の下で
消しゴムかけから修行した。


東京から、かわいいイラストの入った手紙を何通もくれた。
「東京では、原稿は、吊るして干すんですよ!」みたいなことも
わたしたちには新鮮だった。
手紙は何度も読み返して、今も大切にとってある。


ある日、その手紙の中の一行に、
「東京は、思っていたより、空が綺麗です」
と書いてあった。


メールの文章が異常におもしろい人で、
いつもついつい「Re:Re:Re:」の応酬になっていたのだけど、
その、彼女にしては珍しくさらりと書かれた一行に、迷っていた背中を押された。
一年後、わたしも、東京の空の下にいた。」


もっとはやくこの文章を知っていたら、近刊書に盛り込んでいたかも。
ん〜、でもネット上の文章は引用しにくいし、淀川ベルトコンベア自体
「上阪(じょうはん)本」だしなぁ。
ともかく3巻は、震災後らしい終結の仕方。
登場人物、皆、希望の持てるエンディング。
仮面ライダー・フォーゼみたいと思いつつ、
岩宮恵子『フツーの子の思春期』岩波書店、2009
石川結貴『ルポ子ども無縁社会中公新書ラクレ、2011
と読んだところなので、これくらいほのぼのファンタジーも欲しいかも。


他には
松本清張『偏狂者の系譜』角川文庫、2007
長原成樹『犬と首輪とコロッケと』幻冬舎よしもと文庫、2012


今日はこれから学部校務、午後は研究会。