60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

富田林を遠く離れて

岡田斗司夫『オタクはすでに死んでいる』読了。


「萌え」のわからないあなたはオタクではないと言われ、
オタクとはそういうふうに排除的なものではないはずだろう、
ゆえにオタクはすでに死んでいる、という論旨の展開ですが
「オタク概念から排除的な人を排除すること自体が排除的ではないか」
という読後感。


あと、オタクのみならず世間全般に広まる
「自分の気持ち至上主義」に対する嫌悪が繰り返し語られている点に関して
わからなくもないけど、やはり
「自分の気持ちを至上にしないことの気持よさ至上主義」を感じてしまう。


自己を正当化するための言辞よりも、
わけのわからない衝動に、それこそ衝き動かされていた煩悶の日々を描く
島本和彦アオイホノオ』に軍配。