60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

圧殺の海


タイトルが殺伐としているの、写真は和むものを。


昨日、十三まで「圧殺の海」を観にいく。
内容としては、キャンプシュワブのゲート前で、
反対派が工事車両が入るのを阻止しようと
警官・機動隊・防衛省側ともめる、
辺野古沖でのボーリング作業を中止させようと
カヌーで漕ぎ出した反対派を、
海上保安庁(いわゆる海猿)が排除しようとする、
その姿を延々と映すだけと言ってよい。


しかし、見入ってしまう。
上映時間は2時間ほどだったと思うが、
一瞬たりとも気がそれることなく、見入ってしまう。
押しあいへしあいの中でもまれるカメラ
カヌー隊のヘルメットに装着されたカメラ…。
手ブレなどもあり、画質は決してよくはない。
映画館も雑居ビルのワンフロアで
とても快適とは言えない。でも、見入ってしまう。


結局、確保はされても、反対派から逮捕者は出ず。
海猿はヘルメット搭載カメラの録画を止めはするが
カメラを没収したり、映像を消去したりはしない。
続く、膠着状態。知事選の結果が出ても、
あいかわらずゲート前では、押しあいへしあい。


これから、どうなるんだろうなぁ。
戦後、効率的な日本の経済復興のために
「親米ナショナリズム」は選ばれた。
だが、もともと語義矛盾をはらんだ、無理筋の路線だった。
経済が機能してるうちは矛盾は露呈しないが
日米貿易摩擦の頃から、もう無理〜だったんだろう。
でも70年も続けていると、便宜的に選択したはずの親米が
ならい癖というか、他の選択肢を想定できなくなってくる。
ならば、対東アジア諸国との緊張関係の中で親米〜
ということになるのだろうが、それもちょっと無理がある。
冷戦構造下ならばいざ知らず、アメリカは今
イスラム世界との関係の方が焦点化してるんだろうし。


などなどと、いろいろ考えさせられる。
あとは、水棲哺乳類(ジュゴン)の危機なんだろうから
国際的な環境保護団体が動きそうなものなのに…とか
やっぱ単館上映はえぇなあ(シネコンだけじゃ)…とか
この手の映画の観客が、高齢者ばかりなのは…とか。


今日は原稿書き、あと教務(シラバス!!!)。