60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

河合その子


研究室の整理をしていると、なぜか河合その子のカセットテープが。
河合その子の歌声も、もう記憶にないが、シエスタという曲名どおり
寝ぼけたような歌い方だったような気がする。


昨日は大阪に出て、ACC賞受賞作の上映会へ。来春からの講義を考えると、
徐々に広告に頭を持っていかなければならない、という事情に加え、
広告がらみの仕事を数件抱えているため。
特に「関西のCM」の過去・現在・未来を考えるにはいい機会だった。


で、感想。まず、久しぶりにたくさんのラジオCMを聴いたが
なんか、昭和のアイドルみたいな感じ。上手ければ上手いほど
アナログ、ローテクのしみじみした、のどかな味わい深い世界やねぇ
と、ややノスタル爺化。radikoのCMを電波でやるってどうなん
とも思ったが、テレビでyoutubeのCMなんかもやってるしなぁ。
その意味ではdビデオのCM。個人的には、グランプリでした。
それからそういう意味では、ACC(全日本シーエム放送連盟)が
インタラクティブ部門を設け、総務大臣賞を出すのも時代の流れかと。


地方CMで自治体ものが台頭してるが(大分市の透明観光大使など)、
それも地方(の産業)の疲弊・衰退の現われかもなぁ。
そうした点で言えば、地方局の自社CMにもおもしろいものが多かった。
東海テレビの「震災から3年。伝えつづけるキャンペーン」
テレビ埼玉の「FOOTBALL PROGRAM」、琉球放送「歩くーぽん」など。
ふだん、関西に居ては見ることのできないCM群は、新鮮だった。
やはり民間放送局は、おもしろい番組で視聴者をひきつけることで、
広告主の期待に応えた上で、あの手この手でCSR的な、
コーポレートシティズンシップ的な活動に留意し続けるべきだろう。
その一環として、公共的なメッセージ性の強いものだけに限らずとも
番組宣伝であってもいいから、ともかくおもしろい自社CM
(ひいては自社提供番組)を。そんな社会貢献のあり方が
とりあえずテレビ局の生き残る道なのでは(ラジオ放送は???)。


佐野亨編『昭和平成・お色気番組グラフィティ』河出書房新社、2014
キャッシー中島『キャッシー中島の落ちこんでなんかいられない!』扶桑社、1996
青栁絵梨子『〈ルポ〉かわいい!』寿郎社、2014
朴正義『大久保コリアンタウンの人たち』国書刊行会、2014


今日は原稿、院ゼミ、ジムに行けたら。