60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

まだJ-PHONE使ってるんですが

堀井憲一郎『若者殺しの時代』講談社現代新書、読了。


雑駁にいうと、いわゆる団塊の世代が、
「若者」というカテゴリーを浮上させ、定着させ、占有しつづけている陰で
なんだか今、若い人ってワリくってるし、元気ないなぁ、みたいなことです。


それはおいといて、やはりこの人の持ち味は、「ズンズン調査」だと思います。ズンズン
トレンディドラマでの携帯電話の使われ方、とか
単位がいつから「取る」ものから「来る」ものへとなったのか、とか。
早稲田漫研の歴史の件も、興味深かったし、
同時期大学生だった人間として、よくわかる話でした。


中でもいちばん笑ったのが、今の大学生には、90年前後の携帯電話(ショルダーフォン!)が
携帯電話として認識されないという話です。映画でいえば、
「彼女が水着に着替えたら」あたりが、携帯電話を小道具として使ったはしりでしょうか。


こういう本が出るとこ見ると、まだまだ「若者論」って需要があるんでしょうか。
(若者論という看板での日本人論が多すぎるような気もしますが)
もう年齢が年齢なので、個人的には、携帯電話のこと考えてるよりも、
マンソン・ファミリーのこと考えてる方が楽しいです。