60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

屋形船と寝台列車

卒業式後の謝恩会は、屋形船。
天満橋から大川を行ったり来たり。皆がんばれよ〜


翌金曜日は、夜大阪駅周辺で飲み、そのままサンライズで上京。
飲み会は、スコットランド時代の知り合いKi氏と
Ki氏がスコットランドに来るまでイングランドで一緒だったKa氏
それから、Ki氏がスコットランドから再度イングランドを経由して
スペインに流れていった時の知り合いH氏。
Ki氏は日本で一度働いた後、海外で学生したり、働いたり
日本に戻って働き、また学生やって、四月からは新しい職場… 
なんだか不思議なメンツ。しかも、Ka氏が一回り下、H氏が二回り下と判明。
丑年産まれて率がムダに高い会でしたが、まったりと楽しくすごしました。


その後、深夜零時半大阪発の寝台列車に。
以前一度A寝台で上京したことがあったけど、
寝るだけだったらB寝台で十分と悟り、今回はBで。
二段になっていて、着替えには若干狭苦しいけど、
三段蚕棚の銀河経験者としては、個室だしこれで十分。


だが、上の部屋の目覚ましで朝6時に強制起床。仕方ないのでシェードを上げ、
茅ヶ崎、藤沢と寝ころがりながら、ぼーっと朝日をながめる。
ふと思ったのだが、これは露出狂にはたまらないシチュエーションなのでは。
でも、その辺気をつかってか、あまり人目にさらされないよう列車は走る。
ただし、さすが横浜駅停車中は、そろそろ通勤時間帯ゆえ、けっこう人目。
東京駅着も、あまり人気のないホームへ(ただし、撮り鉄ちらほら)。
京阪電車の二階だて特急に乗った時に思ったのだが
一階は脚フェチ、二階は人を見下したい人にオススメ。


地下鉄で神谷町に移動し、朝食で時間つぶし。
愛宕山を上り、NHK放送博物館へ。ペリーの持ち込んだ通信機などを見る。
玄関前には、黒柳徹子出演の公開録画の整理券待ちの列が…
徹子、おそるべし。


都営三田線で神保町へ出て、研究会へ。
大学院後期課程の若い研究者の発表を聞く。手堅く、よくまとまった報告。
年長者が、その研究対象を、
いかにしてより広範な社会的・歴史的な文脈の中におくのか
この研究をどのような学説史的文脈の上に位置づけるのか
そこから今後いかに話を広げていくか等々をコメント…。
どこでも経験することだが、大風呂敷を広げるのが年輩者の側。
昔は、逆だったんだろうにな〜。若手が血気盛んに壮大なこといって
年輩者がそれをなだめ、地に足つけさせようとする、みたいな。


それだけ、若い研究者の就職事情が厳しくなっているということだろうか。
(特に仕分けられがちな人文科学系の研究環境)
早いうちから着実に論文の本数を積んでいかねば…、ということなのだろうか。
どこの学会でも、若手の手堅い発表に、すこし物足りなさを感じる重鎮…
という構図はあるような。若手と重鎮をつなぐべき中間層は校務に疲れてて…。
でも、最近の若手はおしなべて、有能かつ勤勉でバランス感覚もよいように思う。


研究会後、三省堂の古書館やすずらん通りなどをひやかす。そこそこ収穫。
その晩は神保町に投宿。日曜はあいかわらず青山ブックセンターなど。
荷物になることもあって、とある本の前で躊躇する。
ケチ臭い話だが、これって、誰か献本してくれね?
本屋で見つけて買った日に限って、献本が到来、なんてことがよくある。
最近では『<時と場>の変容』『世界の広告たち』…。
どちらも、いい本なんだけど、なんか重たい心で読むはめに…。


帰路、橋元良明ほか『ネオ・デジタルネイティブの誕生』と大塚英志『大学論』。
なんか、ケータイ、ほんと、めんどくせぇ〜。
大塚本は、凡百の大学本の中で、教える側当事者の弁として貴重。
ジャーナリストの大学論は、それはわかってるけど、だから???
との読後感になること多し。大学の現状なんて、もう多くの人が知ってるのだろうし
最近の若いのは…、俺たちの頃は…、と慰撫ネタ供給して部数出す手法ももうキツかろう。