60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

京王田無線



写真は、引き続き小林駅近くの図書館分館。
仁川駅には今、ツバメの巣がある(小林にあるかどうかは?だが)。
宝塚記念に負けて、駅でツバメに糞だり蹴ったりとか。


日曜は始発に乗って、多摩地域史研究会大会(パルテノン多摩)へ。
私鉄と沿線開発がテーマ。総括的な第一報告、でも東急に比重。
何もない原野に線路が通ったわけではない、という問題提起。
次いで西武(戦前、宅地開発よりも、貯水池観光や軍需工場が…)。
さらに小田急成城学園。私鉄のイニシアティブというよりは、
教育者や地主たちの存在の大きさ…、といったようなものもろ。
残念ながら京王の報告はキャンセルだったが、いずれも刺激的。
とくにおもしろかったのは、鉄道誌編集長の
幻の中島飛行機工場専用線にまつわるお話。


武蔵境から旧中島飛行機工場跡地のスタジアムへと線路が分岐し
そこが国鉄スワローズフランチャイズだった一時期がある…
というのは知識としては知っていた。だが、それにとどまらず
西武新宿線を越え、西武池袋線東久留米辺りまで線路が伸びていたとは。
しかも戦後その廃線を京王が買収し、久我山ないし吉祥寺から
井の頭線の延伸を考えていたとは…。京王田無線
(一瞬、京王田・無線というタクシー会社に見える)


以前、ダイヤモンドクロスがなくなり、西宮北口ー宝塚間の
閉じたミクロコスモス化ゆえの映画『阪急電車』みたいな話やら
また、東急≒阪急という常識についてとか話をしていて
同僚某先生は、東京で比定するなら東横線なんかよりも
井の頭線だろうとの説を唱えられた(東横線副都心線とつながるんだもんなぁ)。
たしかに永福町やら浜田山やら、なんかいい感じだし…
渋谷ー吉祥寺間のあの閉じた感じが、文化資本の流出を許さん!
との意志を感じるとかなんとか、議論した覚えがある。


だが、もし、渋谷ー吉祥寺ー東久留米間がつながっていて、
西武池袋線と乗り入れたりしてたとしたら…


渋谷のイメージもずいぶん違ったものになってたのでは。
東横線玉電井の頭線の終着・ターミナルではない渋谷…


いろんなことを考えながら、帰りは報告に敬意を表して
京王多摩センターではなく、小田急多摩センターから大手町へ。
オアゾ丸善で本とお土産仕入れて、帰路につく。行き帰り車中にて


上原善広『私家版 差別語辞典』新潮選書、2011
依田高典『次世代インターネットの経済学』岩波新書、2011
深澤徳『思想としての「無印良品」』千倉書房、2011
岡田努『現代青年の心理学』世界思想社、2007
城山英巳『中国人一億人電脳調査』文春新書、2011
林央子『拡張するファッション』ブルースインターラクションズ、2011
佐藤卓己・井上義和編『ラーニング・アロン』新曜社、2008


岡田本、若い子たちもいろいろ、一概に論じるなとごく真っ当な指摘。
通信教育のメディア学本。佐藤卓己さん・福間良明さん・石田あゆうさん・
青木貞茂さん・濱田陽さんの短冊がこぼれる。すんません、献本いただいてから
まる3年、積ん読でした。でも、最近ちょっと問題意識がヒット。
開いてみたら得るところ多し。CBCの深夜放送も旺文社のラジオ講座からの
流れだったとか。そういえば、Z会やったなぁ、子どもたちも赤ペン先生
多摩センターのベネッセ東京本社ビルを見上げながら。