60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

モテ


ほぼ更地に。よくわからない巨大重機も投入?


増田明利『今日から日雇い労働者になった』彩図社、2010
増田明利『今日、派遣をクビになった』彩図社、2009


それからカラスヤサトシの新刊
『モテないのではないモテたくないのだ!!』双葉社、2012
あー、中学生って、そうだよ(そうだったよ)なぁ〜
とつくづく思う。時間や自意識だけは山ほどあるのに……


スクールカーストにからめて言えば、
色気づいてよい立場でない人間でもやはり色気づくのだ
という話に読める。この年になって思うのだが
どうせ皆おじさんおばさんになるのだから、
モテようがモテまいがどっちでもえぇやん…


でも、そう思えないからこそ中高生。
で、いろいろこじらす。もろもろこじれる。
(そのあたりのどうしようもなさを、カラスヤ氏は
力技でエンタテインメントに仕立てあげていく)
大学生となると、スクールカーストとはまた別の
カーストとの遭遇があり、それゆえのすったもんだがある。
(卒後もあり続ける。そのあたりは増田本が詳細にリピート)
スクール内カーストとスクール外カーストとは
それなりに連関あるかもしれないけど、いったんは切れてる。
スクール間カーストは依然あるだろうけど
それとて、かつてほど盤石なものではない。


なんか、中高はモテがカーストを構成するが
それ以降はカースト(もっと乱暴に言えば経済力)が
モテを左右(さらに強く言えば決定)するようにも思う。
というかモテ/非モテで、ぐだぐだ言ってる余裕が、
今はたしてお前(自分)にあるのかい?
と増田本は繰り返し問うているようにもみえる。
そのあたりのみもふたもなさを、なんか理解・許容できるは
増田明利氏同年生まれかぁ、ということなんだろう。


モテようがモテまいが、棺桶入ったら皆同じだよ、中高生諸君!
などと思いつつ、原稿書き、書類作成、伝票整理の一日。