スマホがぶっ壊れてしまったので、書影を撮ってあげることはできないのが残念。
『ちくま』連載時からフォローしていたのだが、一冊にまとまると、頭山ゆう紀のカバー写真ともどもさすがの迫力。終章も新たに書き起こされている。
重層的に時が折り重なる「東京」を、一口で括るなかれ、語るなかれという問題意識は強烈。今後の東京論は、この本への何らかのリファレンス抜きには成立しないと思う。
しかし、EXPO1970以来敗者であり続けたエリアで生まれ、安土桃山期がピークだった街に育ち、「そうだ 京都、行こう。」以前のくすんだ街(市電以降、地下鉄以前)で過ごし、江戸川区・豊島区を経て、震災以降長らく低迷するエリアに移り住み…
と負けっぱなしの土地に居住してきた人間にとっては、「敗者」と自ら言える余裕は、やはり恵まれたエリアならではなのではと思ってしまう。
今日は院入試の面接立会い2件。