60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

さらば青春のブライトン

こういうことやってる以上、06年冬号『考える人』特集「一九六二年に帰る」は
読まなきゃいけないんだろうなぁ、と購入。


和田誠永井一正らの話は、参考になりました。
特集以外では、渡辺靖氏のミドルタウン話や井上章一氏の南米アキバ紀行にも萌え。
しかし、なによりの収穫というか、はまりどころは「英国のOFF」という連載の
イングランド南東部ブライトン」の項でした。


大脱走』のリチャード・アッテンボロー主演のフィルム・ノワール
「ブライトン・ロック」などもありますが、やはり私には『Quadrophenia』の街。
(そういえば、スコットランド在外研修中、クリスマスイブの晩に
Great Escapeをテレビで見ながら、これってGreat Britainの紅白歌合戦
と思った記憶があります。家族でnational identity確認番組という意味で。
でも日本に帰ってきたら、紅白がえらいことになってました)


Stanley Cohenの“Folk devils and moral panics :
the creation of the mods and rockers”などを読むと
『Quadrophenia』にしても、過去の再構築なんだろうなぁ、と思いますが、
大学時代、はっきり言ってはまりました。べスパやランブレッタ買う金はなかったので
ホンダのタクトに乗ってました(赤面)。今より体重5kg分、痩せてたし。


モッズとロッカーズの激突を写した写真を、そのままトレースしたような絵が
ななしの与太郎『モーターロック』(少年画報社)の中にあったように記憶してますが、
『モーターロック』は、掛け値なしの傑作だと思うので、許します。
でも、さらにそこからスワロウ・テイルというのは‥


一度ブライトンには観光に行ったことがありますが、市街にあるナントカ離宮がヒット。
いびつな東洋趣味の王様だか王子がいたようで、タイガーバーム・ガーデンというか
目黒雅叙園な空間でした。いまは、ファット・ボーイ・スリムなんぞが住み着き
夏には浜辺で大規模なパーティなども行われるようですが、
私にとってはやはり、ピアのある保養地 with the mods and rockers、ということです。