60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

リスのいるキャンパス



写真はスコットランドにいたときのもの。
キャンパス内のスタッフハウスに入れてもらえたので、何かと楽だった。
リス以外にもハリネズミ、シカ、カモ、白鳥などが家の前を歩いていた。
リスや白鳥がゴミ箱をあさる光景もよく見かけた。


さて、昨日の3年生ゼミ。自己紹介代わりは一巡したので
そろそろ自身の研究テーマみたいなことを話して…、というフェーズの1回目。
その時思ったこと、感じたことを話す以外にも、
後日メーリングリストで文献紹介などを送っている。以下はその内容


湯山玲子『クラブカルチャー』を読んできたMさん(ダンサー)
個人的には「ディスコ(ティック)→クラブの変遷」やクラブカルチャーの国際比較(ゲイカルチャー、ドラッグカルチャーの影響の比較的薄い日本のクラブカルチャーの特質とか)などに興味あります。以下、文献紹介。
海外だと
・メル・シェレン『パラダイス・ガラージの時代〈上・下〉:NYCクラブカルチャー・光と影』 (ブルースインターアクションズ、 2006年)
・ティム・ローレンス『ラヴ・セイヴス・ザ・デイ:究極のDJ/クラブ・カルチャー史』 (ブルースインターアクションズ、2008年)
日本だと
高橋透『DJバカ一代』(リットーミュージック、2007年)
野田努・宝島編集部編『クラブ・ミュージックの文化誌:ハウス誕生からレイヴ・カルチャーまで』 (JICC出版局 、1993年)
少しズレるけど
・岩崎トモアキ『東京ディスコ80's&90's』(K&Bパブリッシャーズ、2011年)
あと図書館のWebデータベースのCiNii検索で「クラブカルチャー」と入れると、以下の論文5本が引っ掛かってきました。
「クラブカルチャーの文化社会学的考察 : メディア利用と空間利用という観点から」「クラブ・カルチャーから見えてくる主体(1) : 臨床心理学的視座を加えて」
「グローバリゼーションと大衆文化変容 : クラブカルチャーに見る重層モラルコンフリクト」「東京ファンタスマゴリー:クラブ・カルチャーと都市」
「ロンドン クラブカルチャーのラディカリズム」…。いろんな研究が世の中にはあるもんです。


太田省一『社会は笑う』を読んできたSさん
お笑い関連は、あまり本がありません。しいて挙げれば
ラリー遠田M-1戦国史』(メディアファクトリー新書、2010年)
ラサール石井『笑いの現場:ひょうきん族前夜からM-1まで』(角川SSC新書、2008年)
それから、ここ20〜30年のテレビ史の変遷に関しては
・名部圭一「テレビ視聴のスタイルはどのように変化したか:能動的受け手とツッコミの変質」(南田勝也・辻泉編『文化社会学の視座』ミネルヴァ書房、2008年、の第6章)
・小林直毅・毛利嘉孝『テレビはどう見られてきたのか:テレビ・オーディエンスのいる風景』(せりか書房、2003年)
・平井智尚ほか『ポピュラーTV』(風塵社、2009年)
・水島久光『テレビジョン・クライシス:視聴率・デジタル化・公共圏』(せりか書房、2008年)
・水島久光『窓あるいは鏡:ネオTV的日常生活批判』(慶應義塾大学出版会 、2008年)
などかねぇ。ともかく就職先としてメディア関連(とくにテレビ業界)に興味ある人は、1953年からの日本のテレビ史の流れをおさえておきましょう。面接官はそれを当然知ってるものとして質問してきます。


好井裕明『「あたりまえ」を疑う社会学』を読んできたTさん(家がコンビニ経営)
コンビニに来る客の間での「あたりまえの成立/不成立」という話は非常におもしろかった(トイレを借りるとき一言いう客/言わない客、宅配便のガムテープ掛けはコンビニ側がやるものと思ってる客/思ってない客etc.)。
こうしたかたちでのコンビニ論は、これまでなかったと思います。仕事手伝いながらお客の観察を続けてください。


ウリナリポケットビスケッツ)が記憶のギリギリという世代を相手にしています。昭和は遠くなりにけり
コンビニの話をしたのは、体育会の学生で、スポーツ推薦入試組。入り口はどうでも、社会学的なセンスは関係ないという例だと思う。
学生(時に教師)は、入試形態ごとに「オレは○○だから」「アイツは××で入っているから」と言いがちだから
○○だろうが××だろうが、その中に「いいのもいればダメなのもいる」。要するに一概に言うな(考えるな)、ということ。


今日は午前中院ゼミ(自分でもちょっと新ネタ発表してみる)、午後は会議。