60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

今回はまじめに



ふらふらと能天気に暮らしているように見えて、ここのところ心に引っ掛かり続けていたのは、
センター試験「地歴公民」「理科」に関する「第1解答科目」問題。
ごく簡単な解説を加えると、来年1月のセンター試験から「地歴公民」「理科」の試験実施方法に変更があり、
地歴公民・理科において2科目を選択し、受験しようとする生徒の中には
「第2解答科目に高得点を狙う科目をもってきて、解答時間を多くそちらに振りあてるという裏ワザ」
を使う者が現れるのでは、という危惧が指摘されたことに端を発しています。
では、実施方法を変えれば…、と思うのですが、そうとはならず
「これら教科の2科目受験生の場合、第1解答科目の方の結果を合否判定に使うように」とお達しがでて
多くの国公立大学はそれに順じています(九大にはじまり、東大に右にならえ状態)。


私立大学もその大部分が「センター試験の結果を利用する入試」を採用している以上、
無関係ではいられません。ぼちぼち、いろんな大学が対応をホームページにアップし始めています。
当然のことながら、裏ワザ封じに協力したいという思いはあります。
しかし、国公立と私立ではいろいろ状況が異なります。多くの国公立大学は、センター試験の科目指定において
「理科から1科目」「地歴公民から1科目」といった指定の仕方をしています。
なので、「第1解答科目を採用せよ」というお達しにのりやすいわけです。


もちろん私立大学もそうした指定の仕方をすることも多いのですが、
何パターンかあるセンター利用入試のうち、時には、たとえば4科目型において
「英語(必須)とその他16科目(数学・国語・理科・地歴公民)中から高得点3科目の点数で判定」
といったパターンも用意していたりします。こうした場合、「英・数学1・生物1・化学1」の得点が
採用され、合否が決められていくこともあり得ます(国語や地歴公民を受けていたとしても、
それらの点数よりも、数学1・生物1・化学1の点数が高かったとしたならば)。
しかも、第1解答科目の生物1よりも第2解答科目の化学1の方が得点がよかったといったケースもあり得ます。
要するに、こうした場合の理科・地歴公民の2科目受験生においては、「第1解答科目を優先的に、
もしくはそれに限定して合否判定に使用すべし」となれば、不利をこうむる受験生も生じかねないわけです。
せっかく、理科2科目に力を入れてきて、どちらかと言えば得意と思ってた生物1(第1解答科目)よりも
その日の調子で化学1(第2解答科目)の方が点をとれた、しかも国語・社会などの科目以上に…
といったケースです。もちろんそうしたケースはレアかもしれませんが、
すでに入試の手引きなどで「高得点科目を採用」として公表している以上、この時期からいくらお達しといえども
そのお達しに従うことで受験生の利益を損なうかもしれないし、得られる合格者の多様性を損なうかもしれない…
等々、いろんなことを勘案し、苦渋の選択として、本学の場合は最初の方針を堅持ということになりました。
(オフィシャルなホームページでご確認ください)


センター試験よりもはるか以前、私が共通一次試験を受けた時のことを思い出しても(30年以上前!)
得点率でいえば、たしか「日本史>倫理社会(現倫理)>国語>化学>数学>英語>生物」だった記憶があります。
文学部受験生といえども理科2科目、しかも二次試験で数学(数2Bまで)も必須といった時代の話です。
生物、けっこう得意科目のはずだったんだけどなぁ〜


なんか振り回されてますが、センター試験を深く組み込んだ入試制度をつくってきた以上、
それは言っても仕方ないこと。120年以上前は、もっと世の中簡単だったんだろうなぁ、と思い
大学のホームページから開学当初の建物(神戸市、現在の王子公園あたり)の写真などを引用。嘆息