60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

乃木坂にて



国立新美術館にて「具体」展を見る。画像は、
元永定正の作品(レプリカ)。宝塚市の公立小学校には
元永の絵をモチーフにしたベンチがある。もけらもけら
芦屋を拠点とした美術運動が、世界を震撼させたって話。
フルクサスハイレッドセンターよりも、先駆けてた。
まさしく前衛。展示のほうは1950年代の貴重映像もあり
なかなか充実、充実。昔、関西の若者文化の戦後史
(とりわけコンテンツ生産拠点のとしての関西)
みたいな文章を書いたとき(『若者の現在 文化』所収)、
「具体」はファインアートでハイカルチャーだしなぁ
と思い、言及しなかったが、「こりゃ地続きやん」。


大阪万博のお祭り広場での具体のパフォーマンスも
犬のおもちゃがステージ上を101匹うごめくとか
人をバカにしたというか、それをアートと言い張るかぁ?
お前ウケたいだけの悪ふざけやろ、小林幸子小林幸子
それこそ中二病高二病の文化祭やんけ‥‥
みたいなのが目白押し(これ賛辞のつもりで書いてます)。


具体の有力メンバー村上三郎も、村上知彦のパパだし、
ポピュラーカルチャーとハイカルチャーは、ほんと地続き。
そういえば、村上父子だけでなく、具体の中心人物吉原治良
いまだお元気嶋本昭三なども、本学の同窓でした。
で、いきなり入試広報ですが、もうすぐAO入試募集開始。
http://www.kwansei.ac.jp/admissions/img/pdf2013/ao.pdf
AO、ずいぶんイメージ悪くなってしまったようだが
具体みたいな、いい意味でのextremistを求めるための仕組み
だったはず。extremist、何かをつきつめてやった人、乞応募。
何度か書いたが、AOで入っても、入学後成績いい人はいいし
社会に出るとき高い評価を取る人も多い(就活の結果と
入試の形態って、あんまり相関ないよう。本学の場合
そのレベルでAO入試やれてるってことなんだろうと思う)


自分の高校時代を振り返ると
http://mikunishaken.blog.fc2.com/blog-date-201203.html
によれば、もう名称変更したようだが「旧・史学部」にいて
分厚い部誌をシコシコ作成していた(ガリ版刷りの時代!)。
その部誌で旺文社かなんかの賞もらったはず。
いまならそれで、いろんな大学の推薦入試、出せたのでは…
と思うが、当時そういう制度なかったしなぁ(早稲田からの
指定校の枠を部活の先輩同士がとりあってた記憶が…)
周囲からは、部活、やってるってよ、みたいな扱いだったが
スクールカースト的にはニア映画部だったかもしれないが
ともかくextremeにやってた気がする。
(しかし、略称「社研」って、また1960年代的な…)
自らを省みて、受験勉強エクストリーム(徹底的)にやって
それなりの境地に達するのも、結構意味あったとは思うが
自分のその後の人生振り返ったとき、
部活エクストリームにやったことの方が意味大きかったよう。
ティーンの頃、何かをつきつめてやった手ごたえの有無は
ほんと、その後の人生を左右すると思う(さてわが子達は…)



三浦展『東京は郊外から消えていく!』光文社新書、2012
速水健朗『都市と消費とディズニーの夢』角川書店、2012
吉見俊哉『夢の原子力ちくま新書、2012
1979年の「太陽を盗んだ男」はどうなんだろう?
原子力の平和利用と原爆とをつなぐ映画だと思うのだが…
共通一次の打ち上げ代わりに見に行った記憶がある。
共通一次自体が、もう歴史のはるか彼方だけど。