60歳からの自分いじり

恥の多い生涯を送って来ましたが、何か?

今朝の仁川と同族大学

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台風一過、この辺りはさほど雨量はなかったが、他の地域ではどうだったんだろう。

 

J・ブレーデン&R・グッドマン『日本の私立大学はなぜ生き残るのか:人口減少社会と同族経営:1992-2030』中公選書、2021

 

大学を同族経営する学校法人を、文化人類学者がエスノグラフィーしたということで、沖永家? 松前家? 世耕家? 田野瀬家? 都筑家?…と読み進めるが
そうか、大阪のあの大学もそうだったのかと初めて知る。そして、その大学の30年ほどの軌跡に引き込まれる。
学費高め、裕福な自営業者の子供多め、国立大の名誉教授多め、といった印象の大学だったが、
そのあたりすべて払拭し、最近では学生定員縮小、学費平均的でありながらも、経営安定大のよう。


同族ゆえのレジリエンスという話なのだが、昔いた会社が同族からの脱皮をはかったところなので
なんとなく、世の流れは非同族へと向かうものと思っていたが、政界等をみるにつけ、家業強いなぁ、という気もしてくる。トヨタ、元気だしなぁ。
また、やり手理事長乗り込んでくるというパターンにも、いろいろあるし…
ともかく、法科大学院話とか、近隣の英知大学聖トマス大学)や神戸夙川学院大学の事例など、なかなか興味深かった。
英知大学と言えば、太郎の青春、広岡瞬、懐かしいなぁ。
また近隣大と言えば、学校法人濱名山手学院というのもすごいなぁ。これは同族になるんだろうか、もう合従連衡、複雑怪奇。

 

本音のところでは、継ぐべき堅実な家業のもと生まれていたらなぁとは思うが、父方も母方も3代続いた給与生活者、ホワイトカラーの子
勤めている大学も、同族経営ではないし、昔のように阪神間の自営の家の子たち多めの学校でもない(いや、依然若干多めかも)。
学生皆が自らの生業を見つけていってほしい(こちらもなんとか生業を全うしたい)。
正業とも盛業とも成業ともいわず、ただただ生業。

 

一本のマイク それだけ
一本のペン それだけ
一枚のペーパー それだけ(以下略)

 

研究室にて、今日も教務。